第一章
ボクシングの起源と歴史
第二章
ペリー提督によって日本に伝来
第三章
ボクシングの父渡辺勇次郎
第四章
ジム創設ラッシュと拳闘協会発足
第五章
分裂、コミッション設立解散、再編
権利闘争を経て確立された女子ボクシング
33年前にはNYに初の女性ジャッジ誕生
日本最初の女子試合は昭和25年
「見るスポーツ」から「やるスポーツ」へ
ボクシングの起源に関しては、1万年前というものや紀元前4000年〜同3000年前とするも の、あるいは古代ギリシャ&ローマ時代とするものなど諸説ある。が、遅くとも紀元前600年代の古代ギリシャで行われていたオリンピックにはボクシングの原型が見られるというから、この競技の歴史が極めて古いことは間違いない。
しかし、ローマが東西に分裂後の5世紀初頭、ローマ皇帝によってボクシング(当時の呼称は「ピュージリズム」)は禁止され、この競技はのち1200年以上も封印されることとなる。
今日のボクシングに繋がる競技が復活したのは18世紀に入ってからのことだった。19世紀半ば(1867年)になると、反則の定義やラウンド制が整備された「クイーンズベリー・ルール」が採用されることとなる。
グローブを着用するなどルールに則って覇権を争う現代方式のボクシングが確立したのは、1892年のジョン・ローレンス・サリバン対ジェームス・コーベットの世界ヘビー級タイトルマッチといわれる。これと前後して体重無差別で戦ってきた者たちがヘビー級、ライト級、ミドル級と分かれ、現在のように細分化された階級制を形作っていくことになるのである。